コラム
2026年2月7日
猫がひもを誤食したらどうなる?危険性と対処法を解説

猫がひもや糸を誤って飲み込んでしまう「誤食」は、動物病院でもよくみられるトラブルのひとつです。
とくに若い猫では、ひも状のおもちゃや生活用品に興味を示し、遊んでいるうちに誤って飲み込んでしまうケースが少なくありません。
- 何かを吐こうとする
- 急に食欲がなくなる
このような場合、ひも状異物による重い消化管トラブルが起きている可能性があります。
本記事では、猫がひもを誤食した場合に起こり得る症状や危険性、対処法についてわかりやすく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、猫がひもを誤食した際の参考にしてみてください。
猫がひもを誤食すると危険な理由
ひもや糸は、猫にとって非常に危険な異物です。
その理由は、消化管のどこかに引っかかったまま腸の奥へ進んでしまうことがあるためです。
ひも状異物は、
- 舌
- 胃
- 十二指腸
などに一部が固定された状態(アンカー)となり、先端だけが腸の中を進んでいくことがあります。
この状態になると、腸がひもに引き寄せられるように縮み、腸壁が強く傷つきます。
その結果、腸閉塞だけでなく、腸穿孔(腸に穴があく)や腹膜炎といった命に関わる状態に進行することもあります。

猫がひもを誤食したときの症状
猫がひもを誤食した場合、次のような症状がみられることがあります。
- 食欲不振
- 頻回の嘔吐
- 元気消失
- よだれの増加
- 腹部の痛み
初期の段階では軽い胃腸炎と見分けがつきにくいこともあります。
誤食に心当たりがある場合や、症状が続く場合は早急な受診が必要です。
猫がひもを誤食したかも?と思ったらしてはいけないこと
猫がひもを誤食した疑いがある場合、絶対にしてはいけない行動があります。
それは、口や肛門から見えているひもを無理に引っ張ることです。
ひもが腸の奥まで入り込んでいる場合、引っ張ることで腸が裂けたり、穿孔を起こしたりする危険性があります。
もし、ひもが見えている場合でも、自己判断で処置せず、必ず動物病院を受診してください。
猫のひも状異物は手術が必要になることが多い
ひも状異物は、自然に排出されることが少なく、外科手術による摘出が必要になるケースが多い異物です。
状態によっては、
- 胃切開による異物摘出
- 穿孔を起こした腸の修復
などが必要になることもあります。
見た目には「ただのひも」に見えても、体の中では深刻なダメージが進行していることがあるため、早期の判断がとても重要です。
実際にあった猫のひも状異物の症例
当院でも、ひも状異物によって重い状態に陥った猫の症例を経験しています。
緊急手術により異物の摘出と腸の切除・吻合を行い、慎重な術後管理のもと、無事に回復することができました。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
猫の誤食を防ぐためにできること
猫のひも状異物は、日常生活の中で予防できるケースも多くあります。
- ひもや糸のついたおもちゃは出しっぱなしにしない
- 裁縫道具やビニールひもは猫の届かない場所に保管する
- 遊ぶときは必ず飼い主様が見ている状態で行う
とくに若い猫や遊び好きな猫では、「ひも状のものは危険」という意識を持つことが大切です。
愛猫につらい思いをさせないためにも、おもちゃの管理などを日頃から気を付けておきましょう。

まとめ
猫がひもを誤食すると、腸閉塞や腸穿孔などの重い消化管トラブルを引き起こすことがあります。
見た目には軽い誤飲に見えても、短時間で命に関わる状態に進行するケースもあるため注意が必要です。
「ひもを飲み込んだかもしれない」
「嘔吐や食欲不振が続いている」
このような場合には、様子を見ずに早めに動物病院へご相談ください。
当院では、猫の誤食やひも状異物に対する緊急外科手術にも対応しております。
気になる症状がある場合には、お早めにご相談ください。
愛知県名古屋市西区
庄内通どうぶつ病院

